「背番号を変えたい」「前のチーム名を消したい」というご相談をよくいただきます。先にお答えすると、剥がせることはあっても“跡が残らずきれいに”は難しい、というのが実際のところです。加工している側から、包み隠さず書きます。
先に、結論から
- 背番号・背ネームは、剥がせることはあります。ただし跡が残ることが多いです。
- そのため当社では、すでに入っている番号を別の番号に付け替えることは承っていません。
- 一方で、番号を「あとから足す」ことはできます。1枚からお受けしています。
- 剥がれかけてしまった一着は、直せます。修理として承っています。
つまり「消す」は苦手で、「足す」「直す」は得意、と考えていただくのがいちばん近いです。 以下、その理由と、ケースごとの対処を書きます。
なぜ、きれいに剥がれないのか
背番号や背ネームの多くは、ラバー転写というやり方で入っています。 シート状の素材を、熱と圧力でウェアに圧着する加工です。
大事なのは、生地の表面にただ乗っているわけではないということです。 熱で溶けた接着面が繊維のあいだに入り込み、そこで固まって一体になっています。 だから剥がそうとすると、番号だけが素直に外れてくれず、こういうことが起きます。
- 番号の形にテカリが残る
- 生地の色が抜けて、番号の跡がうっすら白く見える
- 生地そのものが毛羽立つ、薄くなる
- ラバーが途中でちぎれて、細かいカスが残る
とくに競技用のユニフォームは、軽さを優先した薄いポリエステルでできています。 熱にも摩擦にも強くありません。濃い色のウェアほど、跡は目立ちます。
それでも自分で試したいときは
おすすめはしていません。 生地を傷めてしまうと元には戻せません。 試される場合は、ウェアの状態が変わってしまう可能性を承知のうえでお願いします。 試合で使う一着や、これからも着る予定のあるウェアでは試さないでください。
そのうえで、最低限これだけは、というところをまとめます。
- 目立たないところで先に試す。 裾の内側など、外から見えない場所で様子を見てください。
- 低い温度から、当て布をして温める。 いきなり高温を当てると生地が縮んだり、テカったりします。
- 端からゆっくり持ち上げる。 一度で剥がしきろうとせず、温めては少し、を繰り返します。
- 途中でやめる勇気を持つ。 生地が伸びてきた、色が変わってきたと感じたら、そこで止めてください。
反対に、やってはいけないこともはっきりしています。
- 高温のアイロンを長く当て続ける(生地が溶けます)
- 除光液やシンナーなどの溶剤を使う(色が落ちます)
- 爪やカッター、金属のヘラで削り取る(繊維が切れます)
- 洗濯機で強く回して落とそうとする
よくある4つのご相談
1. 学年が上がったので、番号を変えたい
いちばん多いご相談です。ただ、これがいちばん難しいケースでもあります。 前の番号を消してから新しい番号を入れることになりますが、上に書いたとおり、 消したあとがきれいに残るとは限りません。番号を変えたつもりが、 前の番号の跡が透けて見える一着になってしまうことがあります。
そのため当社では、番号の付け替えは承っていません。 新しくおつくりし直すほうが、結果的にきれいで早いというのが正直なところです。 マーキングの料金は料金のご案内にまとめています。
2. メンバーが増えたので、同じ仕様で追加したい
こちらはお任せください。1枚から承ります。 番号がまだ入っていないウェアへの貼り付けなら、あとから入ったメンバーの分だけ、 というご依頼で構いません。背ネームやチーム名の追加も同じように対応します。
一度おつくりしたデータは当社で保管しているので、 前と同じ書体・同じ大きさで揃えられます。くわしくは チーム・クラブのページをご覧ください。
3. 番号が剥がれてきてしまった
洗濯を繰り返すうちに、角から浮いてきたり、ひび割れてきたりすることがあります。 これは直せます。 「クラヴズ ユニリペア」として、競技用ユニフォームの 背番号・胸番号・チーム名・お名前の修理を行っています。
まだ着られるのに番号だけ剥がれてしまった、という一着をお持ちください。 自分で剥がしてしまう前にご相談いただくほうが、きれいに直せます。
4. 前のチーム名やロゴを消したい
これは現物を見ないと何とも言えない、というのが本当のところです。 入っている加工の種類(ラバー転写なのか、シルクスクリーンなのか、昇華なのか)、 生地の種類、入ってからの年数で、できることが変わります。 消せるかどうか、別の方法があるかどうかを含めてご相談ください。
迷ったら、写真を1枚送ってください
ここまで書いてきたとおり、判断はウェアの現物次第です。 文章でお伝えできるのは一般論までで、そこから先はお預かりしているものを見ないと分かりません。
いちばん早いのは、その一着の写真を1枚送っていただくことです。 番号のあたりを写していただければ、加工の種類はだいたい見当がつきます。 「剥がせますか」「直せますか」「作り直したほうが早いですか」まとめてお答えします。